いい仲間関係が広がる2学期に!

肌をなでる風が秋の気持ちよい気候を感じさせてくれるようになりました。平成最後の夏は、“命の危険を伴う暑さ”なんて言われる程の猛暑でしたね。そして、毎日のように命に関わるニュースが絶えませんでした。その中の一つ、山林で迷子になってしまった2歳児の男の子を見つけ出した御年78歳の尾畠春雄さんは一躍時の人となりました。失われた命のニュースが多い中、救われた命の話が舞い込み、涼しい部屋でTVを見ていた私もちょっと自分の姿を恥じながらも感動して尾畠さんの登場する画面を見入ってしまいました。何でも7年前の東日本大震災の頃もボランティアの振舞いでは名前が挙がっておられたそうで、65歳の退職年齢を機に40年近く続けた魚屋さんを辞めてボランティア活動を始められて今に至ったとのこと。探し当てた事もそうですが、そのボランティア精神にも脱帽でした。尾畠さんのボランティアは、自分の事は自分で責任が取れる範囲で、相手からの礼や見返りを頑固として受け無い徹底したポリシー。ちょっとやそっとではとても真似できません。「助かった○○ちゃんが大きくなって会う機会があったら何て言葉をかけますか?」の問いには「人が喜ぶような、人のためになることをする人になってね。といいますね」と答えておられました。人生の教科書のような方ですね。
さて、長かった夏休みも終わり2学期が始まりました。
友だちの存在を意識し始める年少さん、友だちと一緒に力を合わせることを学ぶ年中さん、友だちを自分の生活に取り入れて互いに影響し合いながら関係を成長させていく年長さん。“自分の事も、他人の事も大切に”の幼稚園のポリシーが広く大きく伸びる学期になりますように。

園長 熊田佳美

それぞれの居場所

深緑を吹き抜ける風が気持ちの良い季節になりました。幼稚園の園庭に連動したガーデンタウンの公園にはたくさんの種類の野鳥がおり、様々な鳴き声を聞かせてくれます。そんな仲間たちを知ってか知らずかインコのメロン君がある日逃げ出しました。それもバードウィーク中に。風雨にさらされていないだろうか、カラスに狙われてしまってはいないだろうか…。園児や保護者の皆さんからはお声かけをしていただき、職員も商店街にお遣いに出た時は自転車ではしりながらBC公園の辺りを「メロン、メロン」と呼んでみたりもして過ごしていました。「園長先生、プリンは見つかりましたか?」

「都心では野生化したインコが繁殖しているとニュースでやっていました」「インコは一度だけ戻ってくるそうですよ」など毎日のように声をかけていただきました。管理センターにも通報しておいたので情報があったら連絡をくださるようにしておいたのですがあいにく連絡はないままです。たくさんの人たちから心配してもらっているメロン君の特技はおしゃべり。気の向いた時に一方的にしている独り言ではありますが、ガーデンに生息する鳥たちに話しかけ、無事に仲間入りしている姿を思い浮かべるようにしようと思います。

春の親子バス遠足では、それぞれの家庭の事情によりお母さんでなくお父さんに付き添ってもらった園児もいましたし、幼い弟や妹は託児にしておられたご家庭も多くありました。ご協力ありがとうございました。家族が皆で園児の遠足を応援してくださる気持ちが通じてか、気持ちの良い晴れの日に市原キッズダムまで出かけてくることができました。友だちに「○○ちゃん一緒に遊ぼう」と名前を覚えて声をかけるようになった年少さんや新しいクラスに馴染んだ年中さん、転入園児を迎えて仲間意識がより高まりつつある年長さん。どの子もちゃんと子鹿の環境の中で居場所を見つけたようですね。

園長 熊田佳美