「3つの約束」

お子様の卒園、修了おめでとうございます。
 今年度は44名の年長児が卒園し、12名の満3歳児と24名の年少児、41名の年中児が修了します。毎日積み重ねてきた園での集団生活の中で、たくさんの経験をして、どの子も大きく成長しました。特に「聞く力」と「集中力」が身につきました。ひとり一人の行動が頼もしくなり、園全体が盛り上がって一年を締めくくることができて本当に嬉しい限りです。
 園児たちに話をする時に、いつも3つの約束をしています。この3つの約束を年長児が素敵な壁飾りにしてくれたので業者に頼んでホールの壁に設置してもらいました。近くで見ると細かいちぎり貼りになっていて根気よく仕上げていったのだろうと感心します。令和6年度の卒園記念制作として幼稚園に思い出を残してくれました。

3つの約束の内容はというと、1つめは「明るく元気に挨拶をする」ということ。挨拶はコミュニケーションのきっかけになります。挨拶ができると親しみの気持ちが生まれ相手と良い感情で付き合うことができるようになることでしょう。

2つめは「最後までしっかりと話を聞く」ことです。話を聞く力がついていると知識も高めることができて、自ら考えて行動する力につながります。これからたくさんの話を吸収して生きていく子どもたちには、よりたくさんの経験を積んで色々なことが器用にこなせるようになってほしいです。

3つめは「友だちと仲良くする」ことです。幼稚園園生活は、大抵が一人遊びから始まっていて友だちと一緒に遊ぶようになると、けんかをして仲直りをしたり、一緒に楽しんだりして友だちとの関係を作っていきます。相手の気持ちに寄り添い、思いやる感情を学ぶチャンスは集団生活にあります。友だちと仲良くできないと園生活は楽しいものでは無くなってしまいます。子どもたちには友だちを大切にし、大切にされる人になってほしいです。

3つの約束がいつか大きくなった子どもたちに役立つ時を思いながら、これからも伝え続けていきたいと思います。

園長 熊田佳美

絵本を大切に

 2月の立春を過ぎてからは日を増すごとに明るい時間が増えました。
庭の樹木を見上げると枝先に木の芽がついているのを確認できます。もうすぐ近くまで春がやってきていますね。春と言えば3月は様々な旅立ち、別れの節目があります。幼稚園で一緒に過ごした年長児の卒園、在園児の転出、教職員の退職など様々な理由で離ればなれになる時がきます。その時を迎えるまでの日々のカウントダウンがいよいよ始まりました。名残を惜しみながら一日一日を大切に、 十分に楽しんで過ごせるようにしたいです。
 令和6年度はPTA予算からの絵本の購入に加えて卒園生保護者の皆様からも絵本を記念品として贈呈いただきました。幼稚園が以前から大事にしてきた絵本教育をより豊かにしていけるものと思います。お帰りの時間にテラスを歩くとどのクラスも担任の先生が絵本や紙芝居の読み聞かせをしており、おしゃべりをせずに静かに見入っている園児たちの後ろ姿がなんとも愛らしいです。絵本からたくさんの言葉を吸収してお話し上手の子どもたちに育ってくれたら嬉しいです。幼児期によりたくさんの絵本に関われるよう行なっている絵本貸し出しは何十年と続く子鹿幼稚園の伝統でもありますが、時々残念なこともあります。 先日、ページの一部が破れている絵本を見つけて補修してくれていた先生がいました。見ると購入は令和5年度で園児たちから人気のシリーズ絵本でした。絵本を家に借りて帰りましたら、 大切に扱うことを教えながら読んであげてください。万が一、お子さんや下の弟妹が破損させてしまったり落書きしてしまったりした時は黙って返すのではなく事情を話して相談することが大切な事も併せて教えてあげてくださると嬉しいです。


園長 熊田佳美

節分

 北風が冷たい日でも子どもたちは毎日園庭を走りまわって遊んでいま す。まさに「子どもは風の子」ですね。コーナーで用意されたコマ遊びや 乗り物、年長さんはドッチボールなど繰り返し遊ぶうちに遊び方が上手に なっているように感じます。

  2月3日の節分に向けて幼稚園ではどの子も鬼のお面づくりに取り組 み、豆まきを実施します。豆まきの集会の時には、いつも「節分」はどの 季節からどの季節に変わると思うかを聞くのですが、冬から春に季節が変 わることを当てられる子どもが結構いるので驚きます。季節外れの気候で 年間を通じて四季が薄れている中、行事の経験から学んでいる子どもたち です。豆をまく時は病気や自分の苦手なこと(泣き虫、意地悪、忘れん坊) などを人間の中にある鬼に見立てて退治します。幼稚園も災い無く福を招 くよう願いながらまいています。鬼に扮した職員は思いっきり豆をぶつけ てくる園児達のために奮闘してくれるのできっと今年一年が平和で幸福 になることでしょう。

節分が過ぎると三寒四温を繰り返しながら季節が春に変わっていくに つれて、子どもたちは進級や就学に向けた生活を意識するようになります。

昨日までできなかったことができるようになって、新しいことに取りく んで一人ひとりの子どもたちが力つけて頼もしくなっていく様子を楽し みに過ごしていきたいと思います。特に2月の子鹿パーティーは劇やオペ レッタで一人ひとりの子どもがクローズアップされるので更に楽しみで す。

園長 熊田佳美

成長のための脱皮

 新しい年を迎えました。皆様にとって健やかで幸多き年になりますよう、心よりお祈りいたします。昨年に引き続き、幼稚園への力添えをどうぞよろしくお願いいたします。
 今年は巳年。個人的に「へび」は苦手(夫は巳年ですが)で、ふれあい動物園で「へび」が来た時などは思わず「うわぁ」と声が出てしまい、なるべく近寄らないようにしています。普段から関心が薄い動物で図鑑もカラーのページがあったらとばしてしまいがちなのですが、今年の干支ということで勇気を出して調べてみました。
 皆さんは、「へび」が脱皮することはご存じですか。理由は成長や古い皮の更新のためだそうです。それなら干支にちなんで今年のモットーは「脱皮」にしてみようと決めました。正直なところこれから老いていく時期に片足入れている者が「成長」とか「更新」とかいうのは少し恥ずかしい気もしますが、まだ成長や更新できる事があるかもしれないと思ったら頑張る気力が沸いてきました。
 同様に子鹿幼稚園も「脱皮」しながら子どもたちや保護者の皆様にとってより良い園に発展していきたい思いでいます。

 いよいよ3学期、園児達は一学年の集大成を迎えます。
学年のスタートの頃と比べたらひとり一人の子どもたちが随分と変わって頼もしくなりました。4月の進級や就学を念頭におきながらその子の「脱皮」のチャンスを見逃さず、手助けできるように寄り添ってあげたいと思います。

園長 熊田佳美

園外保育

この時期、天気がよい日は子どもたちが園庭で元気に外遊びを楽しんでい ます。プレーデーで自信をつけた年長さんがボール遊びや鬼ごっこの走りに 力強さが増している姿やみんなで一緒に行動することに楽しさを覚えた年 少さんが先生のまわりに群がって遊ぶ姿などが見られ、それぞれの学年の子

どもたちは同じように成長を毎年繰り返しているんだなあと感心します。 今年度から新たに設置した満3歳児クラスのひつじ組はバンビルームか らの移行ができる条件だったこともあり3学期は定員の12名が在籍とな ります。同時に移行により人数が少なくなったバンビルームは1グループに まとまり過ごしていくことになりました。そこで、「なかよし園外保育」と 題して園バスに乗って千葉公園まで出かけてきました。皆さんはリニューア ルされた千葉公園はお出かけされたことはありますか?モノレール駅すぐ の駐車場に直結した芝生の広場を囲んでコーヒーショップやジビエレスト ラン、パン屋さん、子どもを遊ばせながらお母さん達がゆっくりティータイ ムできそうなカフェなど(どのショップも値段は少々お高めですが)息抜き にぴったりの空間になっていました。紅葉した木々の下の遊歩道を下ってい くと固定遊具の公園があります。以前あったSLの車両は撤去されていまし たが、ブランコやロデオみたいに揺れる乗り物、滑り台に直結したジムなど 手足を使って遊べる遊具もありました。近くの池や運動場は整備中のような

のでリニューアル後は更に利用できる設備が広がり楽しみです。 幼稚園に戻ると年長さんから「きぼーる(千葉市科学館)」への園外保育 を再開させたい希望が出て、さっそく計画を試みています。コロナ禍になる 前には千葉公園の他にも県立美術館、稲毛フラワーミュージアム、ポートパ ーク、千葉みなと公園に季節を選んでイベントを楽しんでいたことを思い出 します。たまに園外に出て見聞を広め、開放感を得られる園外保育の良さを可能な範囲で保育にいかしていけたら嬉しいです。

園長 熊田佳美

応援してくれる人の存在

記録上最も遅い夏日となったプレーデー。雨が明け方まで降っていたり、手足口病などの影響を受けて前日まで欠席者が多かったりと、当日の朝を迎えるまで心配と対応が頭をよぎっていました。いざとなり、天候は晴れ!欠席者は無し!ということがわかり園児全員が出席の最高の条件で実施できたことが本当に嬉しいです。
危険な暑さが長く続いた季節を見送り、室内や園庭をうまく利用しながらプレーデーに向けて保育活動が展開されていました。どの子も演技やかけっこが好きな様子で「やりたくないから見てる」と言う子どもがいなかったです。回数を重ねるたびにどんどん走り方が頼もしくなったり演技が明確になったりしていき、ご家族の皆さんに披露する意欲が高まっていたところでプレーデーの日を迎えることができました。
今年から始めた満3歳児のひつじ組とバンビルームの親子も加わって賑やかにプレーデーが進み、大勢の前でいつもと変わらぬ元気なかけ声や姿でポケモンの演技を見せてくれた年少さん、練習を頑張っていた演技の隊形移動を自分たちだけで成功させ、玉入れでは接戦の勝負を見せてくれた年中さん、プレーデーの行事に気合い十分で演技やリレーに全力で取り組んで、ひつじ組の子どもとペアでお世話をしてくれた年長さんというように年を重ねるごとに頼もしく力をつけて成長している様子を感じることができました。プログラム最後の種目、年長クラス対抗リレーはひとり一人が精一杯走る姿を見ながら幼稚園時代の数年間でこんなに変わるんだ、子どもが伸びていく力ってすごい!と感動をもらいました。
プレーデー当日は子どもたちが特に張り切っていたように感じました。 応援してくれる人たちがいることが大きなエネルギーになりました。ありがとうございました。

園長 熊田佳美

園庭あそび

  暑さ寒さも彼岸まで。その言葉に期待しながら9月の異常ともいえる暑さに対応してきました。これからの季節はできる限り園庭の遊びを復活させて、たくさん身体を動かしたり虫や木の実を見つけて自然を感じたりしたいと思います。園庭の遊びは目で見て、音で聞いて、鼻で匂いを感じて、手で触って、心で感じるなど五感を刺激する体験が豊富にあります。また固定遊具では上る、ぶら下がる、渡る、滑り降りる、つかまるなど体の機能を動かす事で運動神経や体力を養う事ができます。さらに友だちとの遊びに広がるとルールを考えたり順番を守って気持ちをコントロールしたりする力も身につきます。こんなふうに言っていると子どもたちの育ちにいいことづくしの戸外遊びですが、室内よりも怪我が起きやすく子どもだけになりがちな場所もあるので常に大人が見守る必要があります。園庭開放が存分にできる季節をこれから迎えるので、降園時の園庭遊びの際は保護者の皆様がしっかりと子どもたちの遊びを見守り、必要に応じて教えたり助けたりしてあげてください。
 園児たちの格好の遊び場である園庭が安全と清潔で心地よく活動できる庭であるように、園児たちが登園する前に先生たちは園庭の掃除や見回りを毎日欠かさずにしています。そして猛暑で作業が遅れていた専門業者に代わって草取りをしたりプレーデーに向けてグランドの整地作業を一生懸命にしたりしていました。制限されてなかなかできなかった戸外遊びができる季節を迎えるようになり、子どもたちはストレスを発散して思い切り遊ぶことでしょう。健やかに成長していく姿をたくさん目にすることを楽しみに園庭の遊びを見守っていきたいと思います。

園長 熊田佳美

全力を尽くす姿

 35 度を超える猛暑の夏休みとなり、今年から導入された「熱中症警戒ア ラート」の発令がずっと続く毎日を過ごしました。園ではお盆休みを除いて 預かり保育を実施していましたが、戸外活動を中止したりプールをテラスで 実施したりして、熱中症の対策が欠かせませんでした。同じく猛暑対策とし て 7 月から始めた完全給食は、毎日のお弁当作りの手間がかからないという 意味で保護者の方には好評な面もあるようでしたが、園児によっては食べ慣 れない味や食材がネックとなり殆ど残してしまったり白いご飯でおなかを 満たしたりするような一面も見られました。「食べる」ことは「活動する絵 ネルギー」や「丈夫な身体作り」に重要なことなので食中毒の予防を考えつ つ園での昼食についての採用をしていかなければと検討を重ねているところです。
 涼しい室内で過ごす事に加えてパリオリンピックの様子がテレビで放送されていたので園児たちも様々なスポーツを見て知るきっかけになったの ではないでしょうか。記録に挑んで全力を尽くす姿や勝負に勝つためにチー ムで一致団結する姿は自分の力を最大で表現することの格好良さを感じて 憧れを抱いたと思います。その気持ちをいかして 2 学期の園活動に取り組ん でいけるようにひとり一人の子どもの成長を応援していきたいと思います。 と言っても長い期間を家庭生活でリラックスして過ごして、規律ある集団生 活に切り替えなければならない新学期のスタートには登園を渋る姿が少な からずとも見られることでしょう。けれど幼稚園で過ごしているうちに朝の 感情を忘れて普段の様子に戻っている事が殆どです。我が子の背中を優しく 押してあげながら更なる成長に期待を持って幼稚園に送り出してください。
 年長児は、お泊まり会の体験をアレンジして今年度も「デイキャンプ」を 実施します。全教職員が年長児の行事をサポートして成功に導くために年少、 年中児の休園にご協力いただいておりますこと感謝申し上げます。

園長 熊田佳美

大人の見守りで良好な友だち関係を作りましょう

 6月に毎年おこなっている保護者参観日は、梅雨に入り始める時期ではありますが、園児たちの園生活リズムができてクラスの活動がより充実し始めるタイミングでもあるため、日頃の一コマをご覧いただき様子を知っていただくチャンスとして実施しています。幼稚園でのお子様、クラスの友だち、担任の先生、園内の様子などはいかがでしたでしょうか。
 年長クラスでは、年少、年中からの成長、年中クラスでは昨年からの成長、年少クラスでは園の集団生活での姿を感じていただけたものと思います。

 朝の会で一人ひとりが返事をしてお互いの存在を確かめあったり、声をそろえて歌ったり、先生の説明を聞きながら手元の制作を進める姿を見るだけでもよく頑張っていて嬉しい気持ちになりますね。
 参観の終わりには担任から一言お伝えする機会がありました。一言、二言ですがクラス運営の状況をお子さんの子育てに参考にしていただけたら幸いです。特に、大人の仲介がなくても友だちと遊びを進めていけるようになる年中さんくらいの子どもたちは、ちょっと目を離しているうちにドラブルや誤解が生じやすく、その時の状況を後で聞いても本当の事がわからなくなりがちです。そのため、「見守る」ことを心がけるようにいつも務めています。
 子どもたちは、みんな自分が一番。なので、トラブルが起こったときは見届けた大人の公平な教えが必要になります。もしも家に帰って何か心配なつぶやきがありましたら早いうちに先生にお知らせください。園での事実を詳しく保護者の皆様にお伝えできるかと思います。

 また保護者同士も良好な関係でいることが子ども同士の良好な関係に繋がることも少なくありません。どうぞ、園庭開放や公園での遊びなど保護者の皆様もお子さんの姿を見守りながら必要に応じて言葉をかけて、子ども同士お互いに気持ちよく楽しく関係を築いていけるように手助けをしてあげてください。

園長 熊田佳美

災害と命の大切さ

  五月晴れという言葉があるくらいなので親子遠足も気持ちの良い季節に実施できると期待していますが、季節外れの猛暑や大雨などにもどかしさを感じる今日この頃です。新年度の幼稚園生活の流れが整い始めた時期に入りましたので、園児たちに災害について指導し避難訓練をする予定です。

ちょうど1年前の出来事に千葉県内で震度5強の地震発生がありました。その時、千葉市でも震度4が観測されました。東日本大震災の時の教訓から千葉市幼稚園協会では、震度5強の地震が市内で発生した際は園バスの運行を止めるきまりを作っています。子鹿幼稚園では火災や地震などにより園舎外に避難する場合、第一避難場所はブランコ前、第二避難場所は幸町第三小学校になっています。被災の状況で変更しない限り園児の引き渡しはこのどちらかの場所で行いますのでご承知ください。津波の心配がある時は園舎のA棟非常階段を使って上階層まで避難をします。保護者の皆様にも日頃から心づもりをお願いいたします。

夏の猛暑に対し「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まりました。自分の健康を保つ際の習慣の一つとして、熱中症予防の指導を園でも留意していきます。園バス、園舎の空調を整えてこまめに水分補給を心がけながら一人ひとりの園児の体調をより慎重に見届けるよう気をつけます。幼い子どもは私たち大人と違って猛暑に対する抵抗力も弱いので、家庭生活でも気をつけて過ごすようお願いいたします。

幼稚園のHPに「活動報告」のページがあり、時々更新して園内の様子をご覧いただけるようにしていますが、6月の保護者参観日では、ご自身の目でクラス活動の様子をぜひ感じてください。家では甘えてやらない事も自分の力で頑張っている様子に感心したり愛しさが増したりすると思います。

園長 熊田佳美