絵本がもたらす子どもの成長

「今年は空梅雨かな?」そんな会話が続いていましたが、本格的に梅雨の時期に入り雨天の通園や園生活になりました。子どもたちが大好きなプール活動が始まります。天候と気温の上昇を見ながら安全に楽しい水遊びを実施したいと思います。これからの時期は、日中気温が高くなるために体調をくずし、熱発の症状や耳下腺炎(おたふくかぜ)などの伝染病の発症が多くなります。予防のために、こまめに手洗いうがいをして、汗をかいたら濡れた衣服のままで過ごさないように心がけましょう。幼稚園でもプール活動の後は髪の毛をよく乾かしてから室内で休息をとり、水分補給をするように気を付けています。

室内で過ごすこの時期は、ゆっくりとした時間にDVD鑑賞をすることがあります。DVDは家でも見ることはできますが、他のクラスのお友だちやクラスのお友だちと少し暗くしたホールに集まって見るとまるで映画館に出かけたような気分になります。ハラハラドキドキするところ、大笑いするところ、胸がジーンと熱くなるところなど様々な場面を共感している子どもたちの様子が見られます。この状況に似ているのが、毎日の生活に取り入れている「読み聞かせ」の時間です。成長の時期や季節や内容などを考えて先生たちが子どもたちに読んであげたい絵本や紙芝居などを選んでいます。一ページずつめくられる絵を見ながらお話の中に吸い込まれていく様子は他にはない集中力を感じます。年少さんは時期をみてのスタートになりますが、幼稚園の図書室の絵本貸し出しの活動は何十年も続く貴重な活動です。借りて帰った本は、ぜひ読んで聞かせてあげてください。イメージが豊かになって語彙が増えてお話上手のお子さんに育つことでしょう。

園長 熊田佳美