温かい日和の春、桜やちゅうりっぷの花々が早くに咲いて、子どもたちの新学期を今か今かと待っていました。私たち職員も、園庭や園舎の環境整備、新学期の保育活動準備、職員同士の話し合いなど、新年度のスタートに合わせて進めてきました。一年前は、園庭には子どもたちの姿は無く、ただ季節だけが変化していく毎日だった事を思い出します。こうして進級や入園を喜び合って、新しい出会いで始められる年度のスタートは本当に嬉しいものですね。まだまだウイルス感染予防には油断ができませんが、石鹸での丁寧な手洗いとマスクの適時利用をいつも心がけ、免疫力アップにつながる心と身体の栄養を吸収しながら毎日楽しく元気に過ごしていきましょう。
家庭生活を離れ集団生活の一歩を踏み出す新入園児、担任やクラスメイトが変わる進級児。しばらくは緊張が続く子もいるかもわかりませんが、園ではお子さんが幼稚園の中で居心地の良い場所や好きな遊び、好きなお友だちを見つけられるように努めます。また、担任をはじめ職員全員で協力し合いながら一人ひとりのお子さんをサポートいたします。どうぞ安心して私たちにお任せください。春休み中の預かり保育で嬉しい出来事がありました。その男の子は、照れ屋で自分の表現が上手くいかず、誤解を招くような言葉や行動を発してしまう事がたまにあります。その度に、相手が不快な思いを受けて怒ったり泣いたりした様子を目の当たりにして、子どもなりに後悔したり考えたりして対人関係を学んでいます。照れ屋がゆえに、それまで挨拶も恥ずかしがって声が出ませんでした。預かり保育中、その男の子が得意とする折り紙やカードゲームのUNOをして一緒に遊びました。できるだけいっぱいコミュニケーションをとってみました。その日の帰りの出来事です。靴を履き終えたその子が、振り返って元気な声で「さようなら」と言ったのです。その子は前からこの瞬間を待っていたのでしょう。とてもいい笑顔をしていました。
園長 熊田佳美