体験して覚えていく大切さ

 年長さんが田植えをした田んぼの苗や深緑を吹き抜ける風が気持ちの良 い季節になりました。気温も上がり始めたこの季節は様々な植物が枝葉をぐ んぐん伸ばし花や実をつけて私たちの目や舌を楽しませてくれています。

 田んぼの他にもジャガイモ畑やミニミニガーデンの野菜や果物の収穫が これから毎日のように続くので子どもたちは楽しみにしているようで「園長 先生、畑が乾いているみたい」「田んぼのお水がなくなっているよ」と知ら せに来てくれます。よく観察している証拠ですね。

 PTA総会では、交通事故のニュースを受けて「命の大切さ」について話 題に取り上げて話をしました。子どもたちには自分の命を自分で守る意識や 行動を覚えていくように教えること、幼い子どもたちが未熟なところは私た ち大人が守ってあげることが必要です。幼稚園ではケガや事故を未然に防げ るようにできる限り環境を整えて職員が配慮するようにしていますが、時と 場合によっては思わぬケガが発生することがあります。そのほとんどは事前 に十分気をつけて活動を行うようにしているので小さなケガで済むことが 多いです。手当てをしてあげながら子どもたちには次に行動で気をつけるこ とを具体的に教えるようにしています。子どもたちは自分で体験をした思い や痛みはよく覚えていて一度痛い思いをすると次は気をつけるようになっ たりします。ケガをさせたくないからと体験を制限するよりも戸外で手足を 十分に使って遊ばせたり道具を使って作業をさせたりする経験をできる限 り多くする方がはるかに身のこなしが良く手先が器用な子どもになるでし ょう。身のこなしや手先が器用になれば不注意でケガをすることも自然と減 ります。私たち大人が安全な遊び方や使い方をしっかりと伝えながら子ども たちが様々な体験を増やしていけたら良いですね。

園長 熊田佳美