頬をなでる風が少し生暖かいような春の空気を感じる季節になりました。
新しい年度の始まりは何度迎えてもまた新鮮な気持ちにしてくれます。 3月の卒園式では、呼名の返事、歩き方、お辞儀など一人ひとりが頼もしい 立派な姿で証書を受取る姿に感動し、修了式では、静かに耳をかたむけてお 話を上手に聞いている姿に感心しました。卒園した子どもたちは小学生とな って幼稚園で蓄えた知力、体力を発揮できるものと信じていますし、進級す る子どもたちや入園した子どもたちは日々の経験を重ねながら就学に必要 な力を身に付けていけるものと思っています。
幼い時期にたくさんの事を学ぶ中で、これは忘れないでねという話を機会 があるたびに伝えている事があります。1つめは「挨拶ができるように」。 人と人とのコミュニケーションの始まりは挨拶から始まります。簡単そうで いて案外できない子どもが増えているのも現実です。どこに行っても自分か ら気持ちよく挨拶ができるようになったら嬉しいですね。2つめは「上手に 話を聞けるように」。静かに聞くことは周りにいる人たちへの配慮に必要な 事ですし、内容をよく聞いていると頭の中にしっかりと記憶して次の行動や 日々の学習に繋がります。スポンジのように何でも吸収できる柔軟な脳を持 つ子どもたちには賢く色々な事を覚えていって欲しいですね。3つめは「友 だちと仲良くするように」。家庭を離れ社会に出ると家族以外の人々との人 間関係が生じます。物事の考え方や振舞いを自分中心でしてきて良しとされ ていた事も、集団生活では我慢をしたり譲ったりと相手の事を考えながら自 分の気持ちをコントロールしていく能力が必要になります。他人の気持ちも 考えられる思いやりの心をもった子どもたちになってくれたらきっと周り からも大切にされる人になるでしょう。 子どもたちに教えることは、まず 私たち大人が実行しなければいけません。担任をはじめ職員全員で協力し合 いながら一人ひとりの成長を応援していきます。保護者の皆様も明るく和や かな幼稚園づくりにご協力ください。どうぞよろしくお願いいたします。
園長 熊田佳美