コミュニケーション力の蓄積

 3学期が始まったと同時に千葉県を含む対象地域に発出された緊急事態宣言を受け、再び保育行事や活動の変更を余儀なくされました。それでも変わらず元気にしている園児たちを見ていると、頑張らねば!という思いが湧いてきます。子どもの成長をご覧いただく節目の3大行事のうち、プレーデーは内容を縮小して各ご家庭から1人だけの参観、お店屋さんごっこは参観を中止。やむを得ずとはいえ保護者の皆様に様子をご覧いただく機会が激減している中、これから迎える子鹿パーティー(劇の発表)は、これまでに学んだ感染予防対策を十分に生かしたうえで、無事に行えるように切に願っています。

 園ではホールのステージを使っての劇の練習が始まりました。役のお面をつけて嬉しそうに取り組んでいますが、時間が経つにつれ、出番が来ないと飽きてしまってふざけ始める子もいます。そんな時、担任は「お友だちがどんなふうにしているか見ていてね」とか「お歌を歌って応援してあげようね」など声かけをして気持ちを持続させてクラス全体でお話が進んでいくよう心がけているようです。終わりに「みんな今日の劇はどうだった?」と尋ねると、ほとんどの子どもたちが「楽しかったー!」と答えます。時々、「つまんなかった。だって○○ちゃんが…なんだもん」と活動中に友だちとのトラブルがあったことを漏らす子がいると、「どうしたらそうならなかったのかな」と解決の方法を子どもたちに投げかけています。人と人との触れあいが制限されている辛抱の生活が続く中でも、子どもたちは心を通わせ喜怒哀楽の気持ちの表現の仕方や受け方を日々学んでいるのですね。

園長 熊田佳美