お店やさんごっこから感じる成長

 梅の花が咲き、新芽の息吹を目にする季節になりました。厳しい寒さをあまり感じない冬の時期が終わり、気づけばもう春ですね。先日のお店やさんごっこでは、お客様としての関わりで参観にお越しいただきましてありがとうございました。初めてご覧になられた方、何度か経験のある方、どの保護者の方々にも楽しんでいただいたのではないかと思います。

 どこで覚えたのか、「まぐろが入ったばかりですよ~」なんて言いながら海鮮丼を売っていた年少さんもいたみたいです。制作活動、言語活動、コミュニケーション能力の成長を総合して見ることができるお店やさんごっこは毎年この時期に行っています。「園児たちの育ちのペースや性格の違いに配慮してどの子も活躍の場面があるようにできたら嬉しいね」そんな話をしながらお店やさんごっこを開催しました。普段はおとなしいのに、友だちに負けないように「いらっしゃいませ~!」と大きな声を出している女の子もいて嬉しい気持ちになりました。

 次の日、交代でお店番をしてどの子もお買い物に出かけました。欲しいものに迷ってのんびり買い物を進める年長さんを横目に、開店10分ほどで財布の中身が10円だけのスピーディーな買い物を済ませている年少さんに会いました。どの子も、お財布やお金を持って自分で買い物をするのが本当に楽しい様子でした。年少さんが困らずに楽しんで買い物に出かけられたのは、行く先々で入ったお店の子どもたちの対応に大きな影響があったように思います。HPにもその時の様子を写真で掲載していますが、年長さんの接待の素晴らしい事!!「この白い線の所で待っていてね」と分かりやすい言葉で優しく話しかけて、柔らかい物腰で年少さんの面倒を見ている店員さんはどのお店を覗いても同じだったからです。今年も、人としての成長をしっかりとしている証を見ることができた嬉しい楽しいお店やさんごっこでした。

園長 熊田佳美