再生

2学期が始まり、「稲刈り」や「幼稚園説明会」などの予定していた行事 が順調に進んでいた矢先の出来事でした。9月9日未明にかけて、千葉市付 近に上陸、通過した台風15号の爪痕は想像をはるかに超える大きさで、一 週間以上が経った今もなお、県内では復旧に向けての作業や避難生活が続い ている状態です。幼稚園は当日の一日を休園にいたしました。幸いにして、 ライフラインの機能はすべて支障なく、10日からは通常の保育を行うこと ができました。けれども、保護者の皆さま宛に配布した手紙に記載したとお り、園庭の青桐とアキニレの木が根ごと傾いてしまいました。

青桐はラテン語で「ポーロニア」。幼稚園のシンボルです。無傷の青桐は 2 本残りましたが、開園当時から幼稚園の庭で遊び、健やかに育つ子どもた ちを見守ってくれていた大木の倒木には心が痛みました。業者さんに気持ち を伝えたところ、浮き上がった半分の根を再度埋め直し、切り株を残してく れることになりました。「生きていれば、いつかまた新しい芽を出すかもし れないよ」と嬉しい言葉までかけてもらいました。

ただ、大木を支えたアスレチックの一部が破損してしまったため、修繕を しなくてはなりません。たまたま、石山の隣のジャングルジムの建て替えを するつもりで、それを機に、アスレチックと連動した木製ジムにしようと計 画していましたので、修繕や安全点検を兼ねて、アスレチックのリニューア ルをすることにしました。

園児たちが、喜んで伸びやかに遊ぶ姿を思い起こし、好奇心をくすぐる楽 しいアスレチックジムになるよう、再生に力を注ぎたいと思います。

園長 熊田佳美