それぞれの居場所

深緑を吹き抜ける風が気持ちの良い季節になりました。幼稚園の園庭に連動したガーデンタウンの公園にはたくさんの種類の野鳥がおり、様々な鳴き声を聞かせてくれます。そんな仲間たちを知ってか知らずかインコのメロン君がある日逃げ出しました。それもバードウィーク中に。風雨にさらされていないだろうか、カラスに狙われてしまってはいないだろうか…。園児や保護者の皆さんからはお声かけをしていただき、職員も商店街にお遣いに出た時は自転車ではしりながらBC公園の辺りを「メロン、メロン」と呼んでみたりもして過ごしていました。「園長先生、プリンは見つかりましたか?」

「都心では野生化したインコが繁殖しているとニュースでやっていました」「インコは一度だけ戻ってくるそうですよ」など毎日のように声をかけていただきました。管理センターにも通報しておいたので情報があったら連絡をくださるようにしておいたのですがあいにく連絡はないままです。たくさんの人たちから心配してもらっているメロン君の特技はおしゃべり。気の向いた時に一方的にしている独り言ではありますが、ガーデンに生息する鳥たちに話しかけ、無事に仲間入りしている姿を思い浮かべるようにしようと思います。

春の親子バス遠足では、それぞれの家庭の事情によりお母さんでなくお父さんに付き添ってもらった園児もいましたし、幼い弟や妹は託児にしておられたご家庭も多くありました。ご協力ありがとうございました。家族が皆で園児の遠足を応援してくださる気持ちが通じてか、気持ちの良い晴れの日に市原キッズダムまで出かけてくることができました。友だちに「○○ちゃん一緒に遊ぼう」と名前を覚えて声をかけるようになった年少さんや新しいクラスに馴染んだ年中さん、転入園児を迎えて仲間意識がより高まりつつある年長さん。どの子もちゃんと子鹿の環境の中で居場所を見つけたようですね。

園長 熊田佳美